本来は、情けをかけるとまわりまわって自分にまわってくる。という意味でした。
しかし、情けをかける事はその人のためにはならない。という意味にとられそれが広く知られるようになっています。(但しこれは認められていませんから誤りです)
2001年の文化庁による世論調査では、この語を前述のように誤用しているものは48.2%と、正しく理解しているものの47.2%を上回ったといいます。
これがもっと誤用の割合が多くなるようになると、誤用も「正しい」となっていくのでしょうか。。。
いずれにしても
「言葉」というのは時代によって新しい言葉も増えますし
これまであった「言葉」も変わっていくものなのです。
さて、前置きが長かったですが
「とんでもない」
という言葉について
講師仲間では大問題が起こっていました。
「とんでもない」は1つの形容詞です。
「とんでも」+「ない」と分けられるものではありません。
意味は違いますが
似た形容詞に
「つまらない」、「くだらない」、「せつない」、「だらしない」、「もったいない」等があります。
この「とんでもない」という言葉を敬語にすると
「とんでもないことでございます」
となります。
それが!
「とんでもございません」
が敬語として認められたのです
理由は、世の中に広く使われており問題ないとの解釈でした。
しかし、言葉の遣い方からいうとおかしな話
先ほど似た形容詞としてあげた言葉を例にして見ましょう
「つまらない」 ⇒ 「つまらございません」
「くだらない」 ⇒ 「くだらございません」
「せつない」 ⇒ 「せつなございません」
「だらしない」 ⇒ 「だらしございません」
「もったいない」 ⇒ 「もったいございません」
と言っているのと同じことなんです。
といっても
既に「とんでもございません」は敬語として認められたわけで
TVでも既にアナウンサーが使っているんですが。。。
講師同士の会話で
「これからどう説明しましょう」 と話しこんでしまいました。
さて、今回文化庁に問合せをしたところ
随分と色んな言葉が審議されたりしていることがわかりました。
「言葉」は時代と共に変わったり、新しく生まれたり、いつの間にか使われなくなって消えていったり
違和感を感じながらも時代の流れを感じる大迫でした。
文化庁からの回答は
こちらのブログへ⇒
『講師もビックリ 敬語の指針②』